甲冑——機能と美を両立させた「着る装置」
外骨格(パワードスーツ)は、人体に装着して筋力を補助・拡張する「着る機械」である。重い荷を持ち上げ、長時間の作業を支え、身体を保護する。だが日本には、身体を守り、拡張し、同時に着る者の精神性まで表現した「着る装置」の長い伝統があった。甲冑(かっちゅう)である。
機能と美を一身に担う
日本の甲冑は、単なる戦闘用の防具ではない。鉄板や革板を漆で固め、紐で綴じる「威(おどし)」によって、可動性と耐久性を両立させた精緻な構造体である。同時にそれは、武士の権威を示す象徴であり、神仏に勝利を祈願する祈りの器でもあった。機能と美、防御と表現を一身に担った——外骨格が技術と人間の関係を問い直す今、甲冑の思想は示唆に富む。
この記事の続きは会員限定です。