稟議——Amazonが会議の冒頭を黙読に使う理由
はじめに——会議室で、誰も喋らない時間
会議室に人は集まっているが、冒頭は誰も喋らず、配られた6ページの文書を全員が黙って読む時間に充てられる。
これは通販最大手Amazon.com, Inc.の経営会議の光景だ。スライドは使わず、パワーポイントは禁止されている。議題を説明する声も響かず、紙をめくる音だけが、しばらく部屋を支配する。
なぜ会議の冒頭に、議論ではなく読書を置くのか——そこには分散して動く組織がどう決定を作るかという問いが潜んでいる。
同じ問いを、日本は100年以上前から抱えてきた。明治の各省では、大臣の机に案件が届くころには答えはすでに決まっており、会議の前に決めるという発想は、実は日本のお家芸でもあった。
この記事の続きは会員限定です。