人馬継立——馬と人の労働分業、定点規則の思想

はじめに——動力には限界がある

EV の最大の弱点は、バッテリー容量の限界だ。一回の充電で走れる距離は限られ、電池が切れれば、車はただの鉄塊になる。だから充電ステーションのネットワークが、EV の社会実装を決定する。

これは、徳川幕府が400年前に直面したのと 同じ構造の問題 である。馬は疲れる。1日に走れる距離は限られる。人足の脚も同様だ。だから、動力を拠点ごとに交換する 仕組みが必要だった。

その答えが「人馬継立(じんばつぎたて)」である。1601年に徳川家康が東海道に整備し、1638年には全国の宿場で 100疋の伝馬と100人の人足を常備すること を義務付けた。動力の標準化と分散配置——これは現代の充電インフラ設計と完全に同じ発想だ。


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