五街道と一里塚——「身分を越えて同じ道を共有する」設計

はじめに——インフラを「設計」した最初の日本人

「公共インフラ」という言葉は近代の発明に思える。しかし日本には、それを 400年前に体系として実装した 政権が存在した。徳川幕府である。

1601年、徳川家康は五街道——東海道、中山道、甲州街道、日光街道、奥州街道——の整備を開始した。1604年には日本橋を起点に、全国に一里塚を設置せよ と命じた。約4キロごとに榎や松を植え、旅人の目印とする。これは単なる道路整備ではない。情報、物資、人、軍事力を統御する 国家規模のネットワーク設計 である。

本稿では、五街道と一里塚という公共インフラの構造を辿り、それが現代の自動運転インフラ・クラウドネットワーク設計とどう響き合うかを考える。


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